2014.08.26
下駄の鼻緒をすげる。
[ 神楽坂 貞 ]
「すみません!鼻緒つけられると聞いてきたんですけど」
と、たまにお客さんが貞にやってきます。
どこからやってくるかというと、神楽坂下にある「「ふくねこ堂」
というアンティーク着物を売っているお店からです。
そこでは昔の下駄(殆ど未使用)も販売しています。
昔の下駄の鼻緒の特徴は、細くて堅くてキツイ。
買われたお客さんは、殆ど鼻緒を交換するか緩めないと履けません。
なので貞にやってくる。
何故、貞にやってくるかというと、、、、
実は私は、お店を始める前、浅草に「鼻緒のすげ方教えて下さい!」と
飛び込みで修行(大げさですが)させてもらったのです。
今考えるとなかなかな勢いです。
でも、そんなこと珍しかったからか快く受けてくれました。
それで取りあえずは草履、下駄はすげられるようになりました。
*畳表の草履(高級草履)は出来ないというかやりません。
それが10年以上、毎年当たり前のようにすげるようになるとは
思いもしませんでしたが。
話しは戻りますが、「ふくねこ堂」さんから来る、昔の下駄は手ごわいのが多い。
しっかりとした職人がすげているうえに、古いので色々と弱くなっている箇所がある。
それでも、なんとか慎重にすげ替えます。
そしていつも思うことは昔の下駄の素晴らしさです。
色や柄、漆の綺麗さなど驚きます。
そんな出会いを「ふくねこ堂」さんから頂いています。
その下駄を大切に次の世代に受け継ぐ手助けができることに誇りを感じます。
「ふくねこ堂」さんとても大変ですが、ありがとうございます。
あ、ちなみに画像の肩に乗っかっているルイちゃんが「ふくねこ堂」の店長です。
「これからも、よろしく!」
こちらは、鼻緒をすげるのに使う道具や備品です。
下駄のゴムの張替えなども行っています。
下駄とはいえ意外と色々な修理が多いので
自分なりに工夫してやっているんです。